令和6年度(2024年度)から行政書士試験の内容が変わりますよ。
どんな感じで変わるのかを解説していくので、ぜひチェックしてくださいね。
行政書士試験の変更内容は?
新試験への変更内容を簡単に説明すると…
行政書士法などの行政書士業務と密接に関連する法令問題が出題されるようになります。
「密接に関連する法令」については、行政書士法のみが例示されていますが、そのほかに戸籍法・住民基本台帳法などの出題がされると考えられます。
ただし、行政書士法などの出題は憲法や民法などが出題される「行政書士の業務に関し必要な法令等」ではなく、これまで一般知識と言われていた総出題数14問の中に含まれることになります。
ようするに勉強するべき法律が増えるのは事実なのですが、法律科目の中に含まれるのではなく、そのほかの科目に含まれることになっているのです。
旧試験と新試験の違いは?
旧試験の内容は次のとおりです。
試験科目 | 内容等 |
行政書士の業務に関し必要な法令等 (出題数46題) |
憲法、行政法総論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法、民法、商法、基礎法学 ※法令については、試験年度の4月1日に施行されている法令に関して出題される。 40字程度の記述式 民法2問 行政法1問 |
行政書士の業務に関連する一般知識等 (出題数14題) |
政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解 |
そして、新試験の内容は次のとおりです。
試験科目 | 内容等 |
行政書士の業務に関し必要な法令等 (出題数46題) |
憲法、行政法総論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法、民法、商法、基礎法学 ※法令については、試験年度の4月1日に施行されている法令に関して出題される。 40字程度の記述式 民法2問 行政法1問 |
行政書士の業務に関し必要な基礎知識 (出題数14題) |
一般知識(政治・経済・社会)、行政書士法など行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解 |
上記の赤字部分が変更点です。
つまり、新試験とはいっても法律科目はまったく同じとなっていて、行政書士法などが加わっただけの変更となります。
そして、これまで「一般知識」であったものが「基礎知識」と名称を変更しています。
変更による影響はー難しくなる?簡単になる?ー
行政書士法などの法律科目が増えることで、基礎知識(旧・一般知識)の政治・経済・社会分野の出題は減ります。政治・経済・社会分野の出題はクイズみたいな問題が多く、対策を立てるのがとても難しいものでした。
そして、基礎知識(旧・一般知識)には足切りがあり、いくら合計点で合格点に達していても基礎知識(旧・一般知識)だけで14問中6問以上を正解していないと不合格になります。
つまり、これまでの行政書士試験は対策が立てづらい基礎知識(旧・一般知識)によって、法律知識は十分にあるのに、不合格になってしまう人もいたのです。
ところが、新試験ではクイズみたいな出題は減り、行政書士法などの勉強をすればするほど得点しやすくなる問題が増えることになります。
そのため、新試験への変更によって行政書士試験は勉強した人の努力が報われやすいものに変わるのです。
とはいえ、行政書士試験は合格率10%程度の試験であるため、対策しやすくなる分そのほかの難易度があがったり、記述の採点が厳しくなったりして試験の難易度自体は変わらない形になるでしょう。
それでも、努力をした人が報われやすい形に変更となるのは、多くの受験生にとって朗報のはずです。
まとめ
行政書士試験の内容が変わることになりますが、その変更内容は受験生の負担が増すとはいえないものです。
行政書士法や戸籍法、住民基本台帳法などの勉強については基礎をおさえて、ひとつずつ地道に取り組んでいきましょう。ここらへんの勉強方法は民法や憲法などの勉強と変わりません。
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※2024/1/17時点では行政書士法などの講座提供は行われておらず、完成した動画から随時提供していきます。
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